県立大4年 菅野さん 3カ月半 利用者徐々に増加

就職後も責任持って継続を
長野県立大(三輪)グローバルマネジメント学部4年の菅野煌世(かんのこうせい)さん(21)が、同大近くの相ノ木通り沿いに、保護した小動物たちと触れ合える「保護動物カフェ ふれあいどうぶつえん」をオープンして3カ月半。親子連れを中心に、中高生の友達同士だったり、夫婦やカップルだったり、足を運んでくれる利用者が少しずつ増えてきた。菅野さんは、「ずっと続けていくためにはまだまだお客さんが足りていない状況。もっと頑張っていかないと」と素直な思いを口にした。
築70年を超える古民家の一角を改修したスペースには、飼い主が病気や高齢などの理由で飼えなくなって引き取ったインコやモルモット、ハムスターが保護されている。
宮城県角田市の出身。もともと動物が好きで、高校生の頃には、仙台市までフクロウカフェに通ったこともある。そこにはハムスターやインコなどの小動物もいて、触れ合う中で癒やされ、力をもらうことができた。
時間がある大学生のうちに「起業したい」と考えていた菅野さん。かつての動物カフェの経験と長野に同様の場所がなかったことから、「誰かの力になれるのでは」と考え、小動物専門の保護動物カフェの開設を構想。昨年の春から準備を始めた。6月に格安で借りられることになった物件は、空き家になって50年が過ぎ、床は抜け落ちた状態。翌月からDIYで床の張り替えから着手した。費用を抑えるために第2種電気工事士の資格を取り、自分で必要な電気工事をして、コンセントや照明、エアコンを取り付けた。9月には小動物飼養販売管理士の資格も取得。今年1月に自らが代表理事を務める動物保護団体「一般社団法人Tiny Tails(タイニー・テイルズ)」を友人と2人で立ち上げ、運営は寄付金で賄う形態とした。
翌2月から動物たちを受け入れ。セルフサービスのコーヒーや紅茶も用意して、来場者がゆっくりと動物たちとの触れ合いを楽しめるようにした。今は同大の学生や近くの短大生、市内の高校生ら約20人のボランティアが動物たちの世話に関わり活動を支えている。
動物病院の受診などを含めてこれまでにかかった費用は120万円余。アルバイトなどで貯めたお金を充てた。餌代をはじめ冷暖房費、病院代など月々のランニングコストの負担も大きいため、現在はクラウドファンディングで寄付を募っている。
「いろいろな人たちがここに来て、楽しそうに動物たちと触れ合っているところを見て開いてよかったなと思う」と菅野さん。「気軽に来場して、どんな動物かを知ってもらい、引き受けを検討してもらえたらうれしい」と話す。市内の企業への就職が決まり、来年からは勤めながらになるが、責任を持って継続させていく—と心に決めている。
入場は無料で任意の金額を寄付。営業は木・金曜が16時から20時。土・日曜、祝日が13時から18時。近くの相ノ木パーキングに2台分を確保している。
(問)同法人(メール)K23G060@icloud.com
記事・写真 中村英美
2026年8月8日号フロント
